2022年9月15日
グレートリセットのためのコロナ・パンデミックとウクライナ紛争:しかし世界的な金融崩壊は不可避——元ブラックロック、エドワード・ダウド氏【インタビュー】
https://bonafidr.com/2022/09/15/グレートリセットのためのコロナ・パンデミック/
世界最大の資産運用会社ブラックロック・グループで10年間、株式ポートフォリオ・マネジャーを務めたエドワード・ダウド氏は、米連邦準備制度(FRB)を中心にした現在の金融システムはいずれ破綻すると断言する。ツイッターによりアカウントを永久凍結されてしまったダウド氏だが、ウォール街で培った金融システムの知識やデータに基づいた定量分析は広く定評があり、スティーブ・バノン氏やアレックス・ジョーンズ氏などの人気ネット番組に頻繁に出演している。
以下は今月8日にJerm Warfareチャンネルで配信されたダウド氏へのインタビュー動画を一部抄訳したもの。(インタビュー動画は記事の末尾でご確認いただけます。)
■ 現在繰り広げられている「情報戦」について
Jerm氏(司会者):先ほど収録前に質問したばかりですが、また聞かせてください。今の情報戦の中、どうされていますか?
ダウド氏:実際のところ順調ですよ。情報戦について思うのは・・・コロナのせいで新たに多くの人たちが覚醒しました。金融業界での経歴のおかげで、私は何年も前に世界の仕組みについて理解するようになりました。しかし、私自身の考えやアイデアを共有できる人はほとんどいませんでした。なぜなら、当時、そうした考えはクレイジーなものに聞こえたからです。今ではクレイジーなものではなくなりました。これまで隠されていたことの多くがさらけ出されました。現在起こっていることは、かつてないほど多くの人たちを目覚めさせていると思います。
■ ダウド氏の経歴
Jerm氏:あなたの経歴を教えてください。
ダウド氏:私は典型的なウォール街の人間です(ダウド氏のリンクトインのプロフィール)。ノートルダム大学を卒業してからHSBCに就職しました。HSBCは香港上海銀行です。シカゴで機関投資家向け債券(fixed income)のセールスを担当しました。そこで資本市場の根幹を学びました・・・通貨、債券などがどのような仕組みで回っているかということです。世界をまたいだ資本移動の仕組みです。
私は(債券から)株式にキャリアを転向したかったのでインディアナ大学のビジネススクールに入り直しました。それから投資銀行のDonaldson, Lufkin & Jenretteに就職して、株式調査を担当しました。私は電気事業担当アナリストを務めました。入社したのは1997年で、ドットコム・バブルの直前です。
しかし私のオフィスから廊下を下ったところにいたのが、インターネット、ドットコム業界を担当するインベストメント・バンカーや調査担当者たちでした。そこで私が見たこと、そしてその場所こそ、マネー・ゲームの真の仕組みを私が味わった場所です。私はそこで詐欺行為が行われているのを目撃しました。
■ ドットコム・バブルとY2K、そして2007年~2010年の世界金融危機
ダウド氏:1997年当時、「デュー・デリジェンス(適正評価)」というものが行われていました。確実に企業が売り上げを出し、採算が取れていることを確認する作業です。しかし彼ら(同僚のインベストメント・バンカーたち)は売り上げのない企業を上場させていました。市場には「根拠なき熱狂(irrational exuberance)」(*)が蔓延していて株価が上昇していたので、そうした行為が正当化されたのです。(*連邦準備銀行のアラン・グリーンスパン議長がドットコム・バブルを評して言った言葉。)
「根拠なき熱狂」により株価が上昇していた原因は、連邦準備銀行(FRB)による金融緩和で低利の資金が蔓延していたからです。そして低利の融資資金が広がっていた主な理由は、Y2K問題へ準備するためでした。Y2Kによって世界はシャットダウンすると誰もが懸念していました。あれは壮大な詐欺事件でした。
それから私はブラックロックに転職し10年間(2002年11月~2012年10月)ポートフォリオ・マネジャーを務めました。投資先となる株の銘柄選びを行い、大型株ポートフォリオの運用を担当しました。同ポートフォリオは、運用実績とビジネスの立ち上げによって20億ドルから140億ドルに成長しました。そして私は世界がどのような仕組みで回っているかを学ぶことになったのです。詐欺行為についても学びましたし、(金融の)システムについても学びました。世界がどのような仕組みで回っているかを知るようになると、誰しも感覚が多少、麻痺します。
私は非常に好奇心旺盛なうえに勝つことにこだわるタイプなので、システムがどのような仕組みなのか常に理解しようとしていました。ウォール街はとても「縦割り」なところですが、あの大金融危機(2007年~2010年にかけての世界金融危機)が起きたとき、私は過去に債券市場で働いた経歴のおかげでそれがやってくることが予見できていました。そのため、あの嵐の中、ブラックロックにいた私は可能な限りベストな方法で船を操舵することができました。
■ ブラックロックは世界を支配する?
ダウド氏:話さないといけないのは、あの大金融危機の後から、完全な支配のための土台作りが準備され始めたのを私は目にするようになったということです。
Jerm氏:最近では、ブラックロックという名前が語られるとき、人々の間であまり良い共感を呼びません。それはフェアなことでしょうか、それともフェアではないでしょうか?
ダウド氏:そうですね・・・私が勤務していた会社は・・・ブラックロックに資産買収された最初の会社でした。ブラックロックは、State Street Research & Management Co.を買収しました。私はそこに1年勤務していたところ、彼らはこの会社を買収しました。この会社はとても小規模で、同僚たちは和気あいあいとしていました。ブラックロックはそのエクイティ事業を買収しました。それから彼らはさらに買収を進め、メリル・リンチ・アセット・マネジメント、さらにバークレイズ・アセット・マネジメントを買収しました。バークレイズ・アセット・マネジメントを買収したことは、ブラックロックがパッシブ運用ETF事業に参入するきっかけになりました。
ブラックロックは従来は債券専門だったのが、買収によって株式にも進出し、今では世界最大の資産運用会社として知られるところとなりました。また、私が勤務していた頃のブラックロックは違いました。素晴らしい会社でした。誠実さと倫理観にあふれていました。
組織的に超巨大になると、政治が絡んでくるようになります。上司たちを尊敬できなくなります・・・創業者ではなく中間管理者層のことです。ですので、会社が変わってしまい、私は2012年に退社しました。私はこの会社に10年いましたが、私が知っていた人たちは全員が去りました。ですので、この会社が現在がどのようなものになっているにしても、私はそれを知りません。
ただし、私が知っていることは・・・(人々から寄せられる)最大の不満は、彼らが世界を支配しているということですが、(それが事実かどうかの答えは)YesでありNoでもあります。このことについて、いくつか事実をお話しします。
古い時代、アセットクラスとしてのパッシブ投資が行われるようになる以前、私のような伝統的なポートフォリオマネジャーが、投資する株式の銘柄を選定していました。パッシブ投資とは、基本的にインデックス投資です。手数料は低めですが・・・。古い時代、(投資先)企業が株主総会を開く場合、私(ポートフォリオマネジャー)が投票していました。他のポートフォリオマネジャーも同じように投票していました。一方、パッシブ投資に関しては、その執行委員ーー執行委員とは通常、その資産運用会社の経営トップですがーー彼らが持ち株に応じて投票します。
そして現在、チャーリー・マンガーとウォーレン・バフェットは、こうした資産運用会社、バンガードやブラックロック、ステートストリートなどに権力が集中しすぎていると不満を述べています。これは、いわゆるアクティブ投資からパッシブ投資へ市場の転換が起こっていることを意味します。
それでは、ブラックロック、バンガード、ステートストリートの人間たちは、葉巻の煙が充満している部屋で狂気じみたように高笑いしているのでしょうか?答えはNoです。しかし、彼らは持っているその権力を潜在的に乱用する可能性があるか?という問いへの答えはYesだと思います。私はそれを証明することはできませんが、実際にそうしたことが起きていると私は思います。ごく少数者の手に、過大な権力の掌握が起きています。
■ 連銀による金融政策は、往々にして市場の詐欺行為を招く
Jerm氏:もしよければ話を戻して、あなたにパズルのピース(世の中で隠されていたことの断片)がつなぎ合わさって見えるようになったときのことを話していただけますか?
ダウド氏:ドットコム・バブルにおける詐欺行為は企業による詐欺行為でした。連邦準備銀行(FRB)の金融緩和(低利融資)はそれを手助けしました。そしてドットコム・バブルが崩壊してリセッションに突入し、9・11が起き、そして連銀はいつもと同じ対応を行いました。つまり、彼らは大量の資金を金融システムに注入したのです。連銀は必ずしもそうした資金の行き先をコントロールできるわけではありません。しかし「連銀による金融政策サイクル(Fed cycle)」の終わりに往々にして起きることは、詐欺行為です。これには実際に正当なビジネス上の原因が存在します・・・市場における「どんちゃん騒ぎ(根拠なき熱狂)」が長く続きすぎると、詐欺行為が起きるのです。
企業による詐欺行為、ドットコム詐欺が起き・・・2000年代後半に(連銀は)再び金融システムに資金を大量供給しました。そして不動産詐欺が発生したのです。この時の問題は、不動産詐欺があまりに大規模だったということです。
基本的に不動産資産は銀行のバランスシート上にありました。不動産は世界における全投資においてあまりに多くを占めていました。つまり、この時の詐欺行為には銀行が関与していました。最終的に、「嘘つきローン(a liar loan)」と呼ばれるものが出回りました。これは、全く返済能力のないような人たちに提供された住宅ローン融資です。こうしたことが行われていた理由は、(市場関係者)全員が金儲けできていたからです。つまり拝金主義のせいです。
そして連銀が2006年、2007年に金利を上げ始めると、(住宅バブルは)崩壊しました。これは金融システムに関わる問題でした。すべての投資銀行が破綻しかかり、街では大混乱がおきました。すると、元ゴールドマンサックス出身で、当時の財務長官だったヘンリー・ポールソンはウォール街を救済するために連邦議会に1兆ドルの赤字支出を懇願しました。このこと自体について、私は悪いとは思っていませんでした。ですが、刑務所に入った人物は一人もいなかったのです!バンカーは誰一人として刑務所に収監されていません。一人としてです。
では何が起こったのか?何が起きたのか私がお話しましょう。ワシントンDC(政治)がウォール街の支配権を獲得したのです。
■ 政治によるウォール街(金融)の支配
ダウド氏:ウォール街は、「政府」として知られるところの「リバイアサン」を黙って取り込んでいったのです。その後の6年間で、これら金融機関は膨大な額の罰金を(政府に)支払っています。これら罰金は、カギカッコ付きの「消費者保護基金」へ流れました。そしてそれら基金は、最終的にNGOが手にしています。それらNGOは、オバマたちが支配している、基本的に極左の政治に関係した組織です。当時はオバマ政権でした。
これこそが、私が目にした政治権力の統合の始まりです。
私にとってまた別の啓示となったのは・・・これが起きた直後にラリー・フィンク(ブラックロックの会長兼CEO)がこう言ったのを覚えています。彼はただ起きている現実を認めていただけなのですが、「ワシントンDCがより重要視されるようになる。我々はワシントンDCに広報部門を設置しなければいけない」と。そのため、マーケティング部門トップのバーバラ・ノーバックをワシントンDCに派遣し、ロビー活動のトップにしました。なぜなら、彼らは権力が移行してしまったことを知っていたからです。規制当局の人間たちが、これら投資銀行のオフィスに座るようにまでなっています。
私は確たる事実を持ち合わせているわけではありませんが、ウォール街は緩やかに政府を、そして中央銀行をその中に取り込んでいます。
2009年にこうしたことが起きてから、経済に何が起きたでしょうか?世界中の中央銀行が通貨を刷り続けました。そして起きたのはゾンビ経済です。さらに経済が崩壊しないように、世界中の政府は巨額の赤字財政を進めました。つまり何が起きたかというと、世界中の政府と中央銀行が巨大な経済の一部となったということです。金融システム的な観点から見てみると、権力は統合されつつあります。
さて、「どんちゃん騒ぎ」は永遠には続かないということを私たちは知っています。2020年まで事態は一見、平穏に見えていましたが、金融システムに亀裂が生じました。世界的な債務危機が迫っています。私たちは2019年(**)にそれを目撃しました。
(**2019年末、ニューヨークのレポ取引市場で流動性が枯渇しかかるという危機が頻発。本サイトでも連続してこのニュースを報じた。 ダウド氏はインタビュー後半でこのレポ取引市場で発生した流動性枯渇危機について説明している。)
■ 金融システムには、必然的な大惨事が起きることが組み込まれている
金融システムの仕組みを知っている私たちウォール街の人間は、「彼らはこれ(世界的な債務危機)をどのように隠蔽するつもりだ?」と推測しました。私たちは戦争が利用されるだろうと思いました。伝統的に、デフォルト(債務不履行)は戦争を通じて行われ、人々の注意を逸らします。なぜなら、負債に基づく貨幣制度(debt-based monetary sysytem)から生じる必然的な大惨事の責任を、政治家そして中央銀行の人間たちに負わせることはできないからです。それ(必然的な金融危機)は金融システムに組み込まれています。そういう仕組みになっているのです。「好景気と不景気(boom-and-bust)」の繰り返しです。
Jerm氏:そもそも金融システムとは実際どういう仕組みなのですか?
ダウド氏:米国(米ドル)は世界の基軸通貨です。そして1970年代に私たちは金本位制を廃止し、オイルダラー(petrodollar)に移行しました。その時、中央銀行と政府は金本位制から解放されました。それ以来、彼らはいろいろなことに資金を供給するために負債を増やすことができるようになりました。
Jerm氏:ニクソンの時ですね。
ダウド氏:その通り、ニクソン時代です。それ以来、一連の「好景気と不景気(boom-and-bust)」が繰り返されてきています。ご存知の通り、1980年代には株式市場が暴落し、1990年代初頭には不動産の暴落が起き、そして2007年、2008年には大規模な暴落が起きました。
基本的に、金融システムの仕組みはというと、ドルを刷る場合、負債に応じて行われるということです。単にお金を刷っているだけではありません。負債と関連づけられたドルを刷っているのです。つまり、『負債に基づく不換紙幣制度(debt-based fiat sysytem)』ということです。
本論からはそれますが、面白いのは、これを採用していない中央銀行がいくつかあります。その名前を言うと、シリア、旧イラク、旧リビア、イランです。
Jerm氏:まさか信じられない!
ダウド氏:彼らは単に通貨だけを刷り、負債と紐付いた通貨を刷らなかった。
Jerm氏:これらの国々は一つ残らず(米国に)侵略された。
ダウド氏:その通り。私は(その事実を)ただ指摘しているだけです。(笑)
Jerm氏:(爆笑しながら)Wow!
ダウド氏:(笑いながら)奇妙な偶然だなと私は言っているだけです。
Jerm氏:世界には中央銀行がない方が良いのでしょうか?
ダウド氏:・・・もし私が悪魔だった場合、混沌や戦争、飢饉、破壊を引き起こしたいのであれば現在の貨幣制度を構築するでしょう。なのでおっしゃる通り、世界は『負債に基づく不換紙幣制度(debt-based fiat sysytem)』がない方がより良いものとなるだろう、というのが私見です。
Jerm氏:ということは、金(ゴールド)やビットコインなど希少性があるものを基にした取引に戻るということですか?
ダウド氏:代替となるそれが何なのかはわかりません。国は貨幣を刷り、それを負債に紐づけることなく通貨供給量をコントロールすることができます。しかし問題は、それは銀行にとって利益にならないということです。銀行はそんなものは嫌がるでしょう。なぜなら、負債(=債券)を発行すれば金利を回収することができ、利益を獲得することができるからです。
■ 問題の真犯人から目を逸らすための「グレートリセット」
もう一つ、興味深い話をしましょう。自然界にあるものは全て、それは人間のライフサイクルや自然のサイクルですら、フィボナッチ数列や黄金比のルールに基づいています。これを「自然の法則」、「神の法則」と呼ぶことにしましょう。この法則に従わずに増大するものの一つが、利子にさらに利子がつく複利です。それは不自然な比率で増大します。これはただただ興味深い現象です。
そして利子が複利計算される場合、あなたが抱えている負債は、必ず、多世代循環型デフォルトに陥ることが目に見えています。(その負債を)完済することは絶対に不可能です。複数の世代に渡っても、です。
Jerm氏:なんてこった。あなたがここで描こうとしているものは何でしょうか?世界的な巨額の負債という像でしょうか?
ダウド氏:その通り。
Jerm氏:そしてそれはもはや修正することは不可能なのですね。
ダウド氏:故に、私たちは今「グレートリセット」について耳にしているのです。(笑)もちろん、グレートリセットは、コロナ・パンデミック、気候変動、そして本当の問題とは何ら関係のないその他の問題という形で現れています。
本当の問題とは、こうした債務は決して返済できないということ、そしてその原因が自分(政府、および中央銀行)にあると責めることはできないということです。なので、他の何かのせいにしないといけません。だからグレートリセットや、こうしたバカバカしいことが話題となっているのです。それは、真犯人に目が行かないための大きな「逸らし」です。この真犯人とは、中央銀行の人間や政治家たちです。
私たちが関与している抵抗運動、レジスタンスは、「再生(ルネサンス)」に貢献しています。それは来ます。今からその時がやってくるまでの間に、多くの痛みがあるでしょう。巨悪が現れた後にはいつも、大きな善が現れると私は信じています。そして今まで悪の時代が長く続き過ぎています。そして悪はすでに暴かれ、ますます多くの人々がそれ(巨悪)に気がつくようになっています。
視聴者の方々の中で米国市民の人たちは、自分たちのライフスタイルや生活水準が、常に起きる戦争や資源獲得、つまり石油の獲得によって支えられていることに気がついていないでしょう。米国での生活は、哲学的に言って、邪悪によって支えられてきたというのが私の意見です。
■ 2019年の世界債務危機を「救った」コロナ・パンデミック
ダウド氏:直接的な用語は知りませんが、2019年に何が起こったかは知っています。世界の経済成長が転がり落ちていました。それは、グローバルに人々がデフォルト(債務不履行)しようとしていたことに起因するものでした。それが連鎖し、システミックな債務危機を引き起こしていました。その証拠は、2019年9月、10月、11月です・・・連銀(FRB)で「レポ取引危機」と呼ばれているものです。オーバーナイトの(超短期)金利が急上昇していました。金融システムの「肝(きも)」がバラバラに崩壊しかかっていました。
それから、不思議なことに・・・奇妙なことに、数ヶ月経った頃、世界的な大混乱を引き起こすウイルスが出現しました。そして一時的に経済をシャットダウンし、そして世界中の中央銀行と政府が、今までに経験したことのない規模で貨幣を刷りまくる口実を与えたのです。米連銀(FRB)が新たに刷った通貨量は、前年のマネーサプライ比で65%もアップしていました。連銀の歴史上、1年間で増えた通貨供給量として過去最大です。
Jerm氏:それは膨大ですね。65%と言いましたか?
ダウド氏:その通りです。対前年比(YoY)のマネーサプライ(通貨供給量)が65%増です。それによって何が起こったかというと、私見になりますが、それは穴に一時的に栓をすることになりました。
■ 2022年、金融破綻と経済破綻が進行中
ダウド氏:それから時間を早送りして2022年、さて何が起こっていると思いますか?事態は混乱し、インフレが猛威を振るっています。最悪の事態です。
私たちは、今、金融破綻そして経済破綻の危機に瀕しています。経済破綻はすでに進行しています。金融市場はそのことをかなり短期間のうちに把握しかかっています。彼らはすでに多少は把握しています。2022年1月から、米国株式市場が20%の調整に入ったのを覚えていますか?
その後、一時的な「サマーラリー(summer rally)」がありました。(「サマーラリー」とは、米国の株式市場において、夏場にかけて株価が上昇しやすい現象のこと。)数週間前にサマーラリーの相場はピークに達したと思います。私たち(米国の株式市場)は、これから米国中間選挙に向かって深刻で大規模な下げが始まるところにいます。
■ グレートリセットとしてのブレトンウッズ4
ダウド氏:・・・ブレトンウッズは、彼らが集まり物事をリセットする場所です。これから「ブレトンウッズ4」が開かれ、そこで彼らはまたリセットし、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が導入されるだろうと私は確信しています。・・・それによってみなさんが行う全ての取引・経済活動を彼らはモニタリングし、あなた方を支配することができるようになります。もしあなたが正しい行動をしなければ、ソーシャル・クレジットスコア(社会信用スコア)によってあなたの支払い能力は「オフ」にされてしまいます。このリセットによってもたらされる支配・管理システムは、恐ろしく悲惨なものになると私は思います。だから私たちは戦わないといけません。そして新たなシステムを考える必要があります。私は新しいシステムを考えつくほど賢くはありません。そのシステムは、絶対に負債をベースとしたものにはならない。
■ 暗号通貨
Jerm氏:暗号通貨は今のシステムの代替となりうるでしょうか?
ダウド氏:暗号通貨ですが、私はタイミングを逃しました。私は暗号通貨オタクではありません。タイミングを逃しました。その技術は良いと思います。そのレッジャー・システム(管理台帳システム)は透明性があります。ただ、その他のあらゆる物事と同じように、暗号通貨も流動性にとらわれてしまい、独自のバブルを生んでいると思います。
暗号通貨、特にビットコインは生き残るでしょう。その他のコインのいくつかは破綻し、ゴミになるでしょう。しかしいくつかの暗号通貨、ビットコインとその他のいくつかは長期的に存続するでしょう。ただし、私たちが今年目にしたような最高値に戻ることはしばらくの間ないと思います。長期的には、富を保存する場所、そして私たちの「支配者(オーバーロード)」たちの目を避けて取引を行う方法になると思います。
Jerm氏:グローバル経済は、今、病院のベッドで生命維持装置につながれた状態にあると私は感じています。
ダウド氏:その通りです。企業発表を見ると、虹だったりユニコーンだったり(呑気なお花畑)であふれています。しかし実態経済は暴落しています。「バルチック・ドライ指数(Baltic Dry Index)」と呼ばれるものがあり、これはコモディティ商品を世界に出荷するための貨物船の運賃を示す指標です。これは経済活動のベースラインのようなものです。この指標が1、2週間前に過去最低を記録しました。株式市場と債券市場は、まもなくこれに追随して下落すると思います。
■ 恐怖に負ける人たち vs 自力で生きる人たち
Jerm氏:私たちは全く新しいパラダイムに突入しているのでしょうか?
ダウド氏:そうだと思います。そのパラダイムとは・・・他力本願な人たち、そしてすぐに怯えて怖がる人たちは、専制政治や全体主義がその足がかりを得るきっかけになります。しかし自由を欲する人たちからの抵抗が起きるでしょう。自力で生活の糧を得て、政府の目から遠ざかる、ルネサンス(再生)を起こす人たちです。これら2つの勢力の間で、握り拳がぶつかるようにせめぎ合いが起きるでしょう。
そして事件を企てる人たち(世界を牛耳る人たち)は、恐怖に怯える人たちを可能な限り多く増やそうとする。もし恐怖に怯えない私たちの人数を増やすことができれば、その人数が多いほど私たちの勝算はアップします。その数は増加していると思います。これまで何が起こっているかを理解しているのは人口の5%ほどだったと思います。しかし現在は15%~20%に増えていると思います。
そして政府が私たちを心理的にだまそうとし続けるほど・・・私がここで言う「政府」とは世界中の全ての政府です。世界中の政府が私たちをだまし、嘘をつく。その嘘はあまりに馬鹿げたものになっています。これまで何が起こっているのか気がついていなかったような人たちまでが、首をかしげて「それは筋が通らない」と思うようになっています。そんな時がまさに、その人の考えを変えるチャンスです。
ワ●チ●の大失敗の問題に私も関わっていますが・・・素晴らしいニュースは次のようなことです。彼らはあまりに致死率が高いものを作ってしまったために、人々は(覚醒し)・・・それは悲劇的なことですが、最終的には自由にとって・・・
私見ですが、計画ではスローキル(ゆっくりと殺す)作戦を実行するつもりだったのだと思います。しかしあまりに致死性が高かったので、あまりに急速に多くの人たちに障害を発生させてしまいました。効果すら全くないものです。多くの人たちが理解できず頭をかいている状態です。これは良いことです。必要なのは、私が言うところの「絶好の機会(window of opportunity)」、人々を改心させるための小さな絶好の機会さえあればいいのです。全てを話す必要はありません。「政府はあなたに嘘をついたじゃないか。なんで人を信じるんだい?」と言えばいいのです。
■ ドルとインフレ率が同時に上昇するのは史上初
Jerm氏:もし連銀(FRB)が金利を上げるとどうなりますか?
ダウド氏:連銀は景気後退(リセッション)に向けて金利を引き上げています。ちなみに彼らがそれをやったことは過去に一度もありません。ですので、それは金融パニックを引き起こすと思います。そしてレバレッジ解消が引き起こされ、全世界で巨大なマージンコール(追証)が発生するでしょう。
しかしちょっと考えてみると、彼らはそれを望んでいるのかもしれません。例えばあなたが世界基軸通貨だとして、世界中の誰もがドル建てで負債(債券)を発行していたとします。多くの人たちが実際にそうしています。チャイナもそうだし、欧州もそうです。ドル建ての負債(債券)が山のように発行されています。約15兆ドルです。
すでにお気づきかもしれませんが、ドル(の為替レート)は急上昇しています。2000年代初頭以来のドル高です。なぜこのようなことが起きているのか?その理由は、(借金をした)人たちが次々とデフォルト(債務不履行)を起こしていて、彼らが金利を支払うため先を争ってドルの資金調達を行っているからです。ドル建て負債の借り換えを行うために物を売っている(ドルの現金調達を行っている)のです。
ドルが下がると、それは通常、与信創造が起きている時です。つまり、事態は順調という状態です。ドルが上がると、信用収縮が起きていることを意味します。これは大きな問題です。
連銀(FRB)は景気後退(リセッション)に向けて金利を引き上げています。この他にも面白いことは、コモディティ・サイクルやインフレ・サイクルにおいて、ドルが上昇したことは一度もありません。通常であれば真逆の値動きをします。ドルが下がると、(石油、農産品、貴金属といった)コモディティ価格は上がるのです。コモディティ・サイクルとインフレ・サイクルにおいて、ドルとインフレ率が同時に上昇するのは今回が初めてです。オイルダラー(petrodollar)が導入されて以来、史上初のことです。
Jerm氏:それはなぜなのですか?(市場が)操作されていることを示唆しているのでしょうか?
ダウド氏:いいえ違います。(身を乗り出しながら)これは、金融システムの終焉を示唆しています。
Jerm氏:(のけぞりながら驚きの)Oh~。
ダウド氏:ドルは上昇しながら破綻するのです。ドル高を続けながら破綻するのです。
Jerm氏:なんてこった。
ダウド氏:多くの人たちがこのことを理解していません。だから金(ゴールド)を信じて買い続けている人たちには気の毒な気持ちです。ゴールドはいずれ素晴らしいものになるでしょうが、今の時点では予想された値動きではありません。なぜなら、ドルは上昇しながら破綻するからです。
そしてドルは、他の国々にとって非常に深刻な問題となるでしょう。これは大問題です。もしあなたが連銀だったとして、他の国の資産を安い値段で買いたいとしたら、ドルを高騰させたくはありませんか?
■ 対ロシア制裁
Jerm氏:このこと(ドル高)に関して、対ロシア制裁にはどういった役割があるのでしょうか?
ダウド氏:これらが引き起こした最大の問題は、ロシアの金融機関を国際的決済網のSWIFTというドル決済システムから排除すると脅したことによって、ドルの基軸通貨としての完全性を自ら攻撃してしまったということです。・・・バイデン政権がこれを意図して行ったのか、それとも愚かだからやってしまったのかはわかりませんが、これを行ったことによりドルに対する信用を下げてしまいました。
・・・基本的にこの行為(ドル決済システムから排除するという脅し)は宣戦布告です。もし世界金融システムにおいてその国の銀行機能を制限するということは、その国の人民に対して過度で不当な負担を押し付けることになります。そうなると他の国はこう考えるようになります。「彼ら(米国)がそんなことをロシアに対してするんだったら、私たちと米国との間で万が一にでも問題が生じた場合も・・・だったら別の決済システムを持った方がいいんじゃないか?」と。なので、結果的にドルの信頼を下げることになります。これは意図されたものかもしれませんし、単に愚かなだけなのかもしれません。・・・ロシアに対する制裁は、控えめに言っても愚かで馬鹿げています。
Jerm氏:それ(西側の経済制裁)はロシアに全く影響を与えていないように見えます。
ダウド氏:その通りです。ロシアのルーブルは下落はしましたが、その後、過去最高値を付けています。経済制裁の内容がどのようなものであれ、全く効いていません。
■ チャイナ経済はすでに破綻。次は戦争。
Jerm氏:こうした状況の中、チャイナはどれくらい影響力があるのでしょうか?
ダウド氏:チャイナは巨大です。1980年代に話を戻してみましょう。ブッシュ(シニア)、レーガン、クリントンです。クリントンが北米自由貿易協定(NAFTA)に署名し、チャイナが世界貿易機関(WTO)に加盟することを許しました。
正直に言いましょう。チャイナには、奴隷労働がありました。1980年代から現在まで、企業は多くの製造業務をチャイナに移管してきました。チャイナには増加を続ける巨大な人口があったので、西側企業からの製造業務の移転をうまく利用してきました。
そして現在、深刻な金融危機に直面していて、自らの経済を浮揚させ続けるために巨額の財政支出を行いました。その支出の多くは、私たちが言うところの「非生産的な資産」に使われました。つまり不動産です。街が建設されても、誰も人が住んでいないといった状況です。しかしそこには負債が連結しています。
最近チャイナで起きていることはというと、人口動態的な「壁」と言われるものに突き当たっています。人口動態は経済周期の中で大きな部分を占めます。人口動態を研究する人たちは将来を垣間見ることができます。彼らは2020年にこの壁に突き当たりました。日本が1990年代初頭に突き当たってデフレスパイラルに突入したのと同じようにです。
チャイナはかつて経験したことがない向い風に直面しています。彼らは文字通り崩壊の真っ最中です。そしてもしあなたが内部崩壊する場合、あなたが権力を持ち続けるために必要なのはあなたの国の外にいる人たちに責任を押し付けるということです。
ですので、チャイナが危険だというのは、内部崩壊していて外にスケープゴートを必要としているという意味で危険なのです。それは台湾かもしれないし、米国かもしれない。スケープゴートの対象はどこでもいいのです。
負債(借金)は、権力の座にある者たちを不自然な行動に駆り立てます。つまり、(金融、経済)システムそのものが戦争を引き起こすのです。私見ですが、戦争が始まります。
■ コロナとウクライナ紛争は関連している
Jerm氏:コロナとウクライナ紛争は、金融崩壊を「加速」する働きをもたらしたのでしょうか?それとも、金融崩壊を「遅延」させる働きをもたらしたのでしょうか?
ダウド氏:私見ですが、コロナは隠蔽のために使われたと思います。必然的な崩壊のための支配システムを導入するのを覆い隠すためです。彼らはそれで2年間(という猶予)を確保しました。その目的は、ワ●チ●接種命令の発表、旅行の制限、接種命令からのデジタルID導入、そしてそれに続く中央銀行デジタル通貨(CBDC)です。このアイデアはうまくいっているようには見えません。なぜならワ●チ●は効き目がなく、人が亡くなっているからです。
本来このアイデアは、これら全てをつなぎ合わせていくものでした。四半期ごとにブースター接種を行わないといけないと人々に命じ、もし従順な市民であれば(一定の行動を許可する)・・・といったように人々の支配を形成し、行動を順守させていく方向に彼らは持っていこうとしていました。
このように彼らはコロナにより2年間を確保しましたが、それも終わりました。私の頭の中では、ウクライナはインフレを生み出すための口実だったと思います。ロシアの石油パイプラインが通っているウクライナ、欧州にとって穀倉地帯であるウクライナ、そして大量の肥料がある場所で戦争を始めるということは、私が考えるに、戦略的に見てインフレ、そして大混乱を発生させるために完璧な場所です。しかもそれをプーチンのせいにできる。
私見ですが、コロナとウクライナ(紛争)は関連していると思います。これらによってまず支配の仕組みが作られ、次に大混乱が引き起こされ、そしてそれを中央銀行の人間や政治家ではなく別の誰かの責任にできる。そしてこの大混乱の最中、私たちは新しいシステムが必要だと、それがどんなものかもわからず懇願している状況です。
■ 各国の中央銀行は、連携から競争へ
Jerm氏:中央銀行の人間たちは世界情勢、特に金融において非常に重要な役割を担っています。しかし、各国の中央銀行はどれほど団結して行動しているのでしょうか?非常に緊密なのでしょうか?それとも非常に競争が激しい関係なのでしょうか?
ダウド氏:大金融危機(2007年~2010年にかけての世界金融危機)の後、各国の金融政策で過去に例を見ない連携が行われました。私はこれを証明することはできませんが、私が自分の目で見たのは、連銀(FRB)が1回の金融緩和(QE)を行った後、市場がグラつきました。すると突然、日本銀行が通貨の増刷を始めたのです。そして日銀は次にそれをEUにバトンタッチしました。どの中央銀行も、自分勝手に通貨を刷っているようには見られたくなかった。なのでリレー・スタイルのプロセス(自分が通貨を刷ったら、次はあなた、その次はあなた、というプロセス)が起きました。
ですが現在、もう他の中央銀行を庇ってはいられない状況です。こうなると、私たちは通貨戦争(為替戦争)を目撃すると思います。ドルが急上昇しているということは、通貨戦争の始まりを示していると私は思います。
Jerm氏:もしドルが暴落すると、それは何を意味するのでしょう?次に何が起きるのでしょうか?
ダウド氏:暴落するのではありません。ドルは上昇しながら破綻するのです。最終的に、ドルが上昇しながら破綻すると、経済的混乱が発生します。そうするとお偉方たちが集うブレトンウッズ4が開かれ、彼らが何かを取り決め、私たちはそれを受け入れることになるでしょう。
カギとなるのは・・・抵抗(レジスタンス)側にとってカギとなるのは、その会議のテーブルに座席を獲得することです。少なくとも、(一般の)人々にそこで何が行われているのか知らせることです。
■ 問題の火種はアジア
ダウド氏:現在の問題はアジアにあります。人口動態的な問題があります。チャイナはその壁にぶち当たったところです。韓国では大惨事が不気味に迫っています。日本も同じです。彼らは伸び悩むことになります。どうすれば成長できるのか?もしあなたが貿易輸出国である場合・・・チャイナも、日本も、そして韓国もそうです。輸出のためには安い通貨が必要です。ですので、戦争が始まるのは確実です。それは東対西のものとなるでしょう。なぜなら、これまで私たち(西側)が消費し、彼ら(東側)が生産するという関係だったからです。
■ 人為的にでっちあげられたエネルギー危機
Jerm氏:欧州ではエネルギー危機がまさに進展中です。
ダウド氏:エネルギー危機は政策によって人為的にでっちあげられたものです。私になぜそれがわかるのか?なぜなら、ドル高がインフレ上昇と同時に起きたことはこれまでにないからです。これまでに起きていることのほとんどは、政策的に誘導されたものです。EUは何を行いましたか?彼らは脱原発を行いました。そして石炭の利用を廃止しました。トランプは「ロシアからの天然ガスを買うんじゃない。あとで痛い目を見るかもしれないぞ」とEUに忠告しました。しかし彼らはそのアドバイスを聞きませんでした。そして今、でっちあげられたエネルギー危機が発生しています。エネルギーは豊富にあるのです。
米国で、バイデンは何をしましたか?バイデン政権がその第1日目にやったことは何か?この政権の発足初日に、キーストーン・パイプライン(カナダと米国の石油パイプラインシステム)を停止させる大統領令に署名しました。米国ではエネルギー業界を死に追いやるため規制でがんじがらめにしています。石油の採掘を規制しています。それ以外にも多くの規制があります。エネルギー供給は限られているなどということを私は信じていません。
また、技術もこれまで抑圧されています。無料のエネルギー、私たちが今持っているものより優れたバッテリー技術・・・私たちはすでにこれらについて知っています。クリーンで効率的、そして多額のコストをかけずにエネルギーを生む方法があります。私たちがそうした方法を採用しないのは、あらゆるネットワークや仕組みが石油と天然ガスに依存しているからです。
陰謀論的にはなりたくはありませんが、これらのこと(エネルギーを生む新技術)を発見した人たちの多くが姿を消しているようです。もしくは、彼らの技術は買収され、倉庫にしまわれてしまっています。
ですので、現在のエネルギー危機は、次のような反応を引き起こすために人為的にでっちあげられたものですーー「どうか私を助けてください」という反応です。それから(人民を助けるという名目で)彼らは新しいシステムを導入するのです。
気候変動もばかげたことです。私はなぜそう言うのか?なぜなら、気温の計測で改竄が行われたことを私たちは知っているからです。しかも、気候変動の議論でありながら、地球の気候にとって最大の因子である太陽について全く議論が行われていないからです。
私は周期性について学ぶ者です。「太陽活動周期」と呼ばれるものがあります。私たちは「大太陽活動極小期(grand solar minimum)」に突入しかかっています。現在、地球の温度は低下していっています。気温は上昇していません。冷えていっているのです。太陽の存在を認めずに気候変動について議論することは、どんな議論であれゴミです。
私の意見では、気候変動は支配するためのものです。人々に課税する方法を支配し、人々を騙し、人口削減の口実にするためのものです。「人類が地球温暖化の原因だ。だから人を減らさないといけない」、そんな考えにもしあなたが加わるのなら、あなたは悪魔のようなばかげた嘘に加わっていることになる。
■ 書籍『Cause Unknown(原因不明)』を出版予定
Jerm氏:あなたが新たに出版する『Cause Unknown(原因不明)』に話題を移しましょう。ロバート・F・ケネディーJr.がその書籍の「前書き」を書いていますね。彼は私の番組にも出演してくれました。
ダウド氏:私は書籍の出版契約をすでに結んで、今執筆中です。・・・11月8日に出版予定です。・・・タイトルは、『”Cause Unknown”: The Epidemic of Sudden Deaths in 2021 & 2022(「原因不明」:2021年&2022年に急増する突然死という流行)』です。若くて健康的で最高レベルのスポーツ選手の多くが、試合中に、もしくはその直後に死亡するというニュースが次々と報じられています。私は、そうした多くの(無機的な)ニュースに人間らしさを加えるつもりです。2021年より前にはそんなことは発生していなかったということを経験上の話として私たちは(書籍の中で)示すつもりです。
その後、私が行った作業に話題を移して執筆するつもりです。その作業とは、メタ・データ分析です。生命保険のデータ、米CDCのデータ、英国の国家統計局(ONS)のデータなど、2020年以前には起きていなかった奇妙な全死因死亡率(の上昇)を示す膨大なデータ・ベースが存在しています。2020年ですら、ワ●チ●以前は、死亡者のほとんどが高齢者でした。しかし2021年と2022年、奇妙なことに、突然、若者たちが次々と死亡しています。
私はこんなことは奇妙だと思いました。科学界に私は挑戦します。コロナウイルスが変異して、特定の年齢層にだけ影響を及ぼしていると言うウイルス学者がいるのであれば、探し出してください。誰でもいい、そんなウイルス学者がいるのであれば探し出してきて欲しい。でもそんな人はいない。そんなのはたわ言です。
■ 将来予想
Jerm氏:これからどうなるのか、あなたの予想はどんなものですか?
ダウド氏:私の予想では、短期的にはますます奇妙な方向に向かっていくでしょう。そしてさらに混沌として無秩序になるでしょう。しかし、カギとなるのは恐れないということです。恐怖の中で生活しないということです。カギになるのは、起きていることを知り、人々とのつながりを持ち、自分の味方になってくれる人を作るということです。今年6月、ようやく何が起きているのか目覚め始めた富裕層たちの前で私は講演を行ったのですが、その時に私が彼らに言ったアドバイスの一つはこうです。
「もしあなたがお金を払って雇っている人たちが、いざという時、あなた方のために味方になってくれると思っていたとしたら、それは違います。いざという時、お金だけのつながりの人ではなく、あなたと同じ考えを持った同志を持っておく必要があります。ボディーガードや運転手、警備員など、いざという事態になると彼らは消えていなくなります。なぜなら、彼らはあなたたちとお金以外でつながっていないからです。いざという時、お金だけの関係は役に立ちません」。
ですので、これからますます奇妙で、困難な状況となるでしょうが、再生(ルネサンス)の時は来ます。それまで、精神的に健康である必要があります。心も体も健康でいるということです。自ら健康に気をつけ、他の人に優しくし、人との関わりを持つことです。気を引き締めていれば大丈夫です。それに良いチャンスもあるでしょう。もし株式市場が90%下落した場合、現金を持っていれば安く株を買うことができます。株価はいずれ回復します。恐怖の中で生きなければ、チャンスはやってきます。恐怖に怯えて生活していては、チャンスを失ってしまいます。
■ おわりに
人類は、物語を紡ぐことを通して情報を処理します。そのようにヒトの遺伝子は進化しました。焚き火を囲みながら祖先の話をする。そのようにして文化は生まれました。そうやって人は情報を処理します。
事件を企てる人たち(世界を牛耳る人たち)は、そのことをずっと以前から熟知しています。彼らはストーリー(物語)を紡ぐのです。新聞が誕生し、テレビが発明されて以来、ずっとストーリーが紡がれてきました。これまで、彼らは完全には(物語を)支配できる状態ではありませんでした。せいぜい(彼らが紡いだ)物語を入れ込むくらいでした。でも今は、完全に支配しています。
彼らは独自の物語を用意しています。そして抵抗する私たちには真実があります。私たちは彼らの物語に対抗する物語を紡がないといけません。彼らが持っている説得力と同じ程度の説得力を、私たちの物語に持たせる必要があります。しかしいろいろな話題に触れゴチャゴチャした物語であってはいけません。簡潔な物語にし、真実の物語である必要があります。
彼らのことを私は「闇の錬金術(dark alchemy)」と呼びます。そして私たちは「白の錬金術(white alchemy)」です。(訳者注:英語の「白(white)」には、「正直で信用のおける」、「善意の」、「反革命派の」という意味がある。)「錬金術」とは、鉛を金に変えるのではありません。人の意識を変えるのです。それが本当の「錬金術」です。そして私たちは人々の意識と心を変えていかなければいけません。だから私はこの戦いの場にいるのです。
Jerm氏:うまくまとまったようです。どこであなたをフォローすることができますか?
ダウド氏:ツイッターを使っていましたが、彼らは私のアカウントを永久凍結しました。今はGettrと、数日以内にウェッブサイトを立ち上げる予定です。このサイトはワ●チ●に関して何が起きているかをまとめたものです。みんなが利用できるデータをそこで提供しています。ウェブサイトのURLは、TheyLiedPeopleDied.com(彼らは嘘をつき、人々は死んだ)です。
Jerm氏:エドワード・ダウドさん、番組にお越しいただきありがとうございました。